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「臨床研修指導医講習会」を受講して

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実は十全病院は日本精神神経学会認定の精神科専門医研修病院として平成18年春に申請をしています。そのため、私は去年(平成19年)、日本精神神経学会認定と日本精神科病院協会(日精協)認定の各々の指導医講習会(後者も指導医がいることが必要条件となります)を受講しました。既に県内の幾つかの日精協会員病院は研修病院として申請をしているようです。とりあえず、各病院がその下準備はしておこうという状況です。今回、受講してみて初めてその可能性とメリット(一方で僅かながらのデメリットも存在しますが……)が理解できましたが、現状では研修病院として機能するには、様々なハード面やソフト面を整備しなくてはなりません。本格的な少子化・医師不足時代突入の中、民間病院のメリットとしては、就職される医師が後期研修あるいは近年、新設された各専門医取得を希望される場合、病院としてのアナウンスがなされませんと今後は、なかなか病院に医師が勤務していただけないことになります。平成16年度から始まった新研修医制度以降、特に現代の若い医師達は以前より専門的な臨床能力を早く向上させたいという強い傾向にあるようですので、かなり厳しい現実を我々は受け入れなければならないのです。

これらにフォーカスを充てることの意義は、ミニレクチャーで厚生労働省臨床研修審査専門官の村岡氏も触れていましたが、後期研修・専門医研修内容の明確化を含め専門医としてのキャリアを歩む上でのあらゆる不安を解消することが第1の目的です。第2に当該病院がキャリアパスのオプションが具体的に提示可能であれば、志願・就職者が将来の自分の仕事をイメージすることができ、病院の理念を良く理解して頂いた上で、有能な医師を将来スタッフとして確保できること、第3に指導するスタッフ層が厚くなることによって、最終的には病院の経営収支上のメリットが可能性として考えられることなどです。

去る平成20年2月9日(土)から10日(日)の2日間、白雪がほのかに降りそそぐ東京都内芝浦は日精協会館にて開催された平成19年度東日本地区第1回精神科七者懇「臨床研修指導医講習会」を受講してきました。初日が9時10分から21時55分、2日目は9時から16時30分まで行われ、食事を取る以外ほとんど休憩時間は無いという(特に初日は)超ハードスケジュールでした。参加者21名は4つのグループに分けられますが、途中、短時間のミニレクチャーを挟み、全てワークショップ(参加者が意見を出し合い、討論・討議により新しいものを作り出し、全員が学び取るグループ学習及び共同作業)形式で行われました。各テーマ・課題(研修医に精神科で習得させる内容について、症例カンファレンスの進め方、研修病院の院内体制の立ち上げ、院内自殺をテーマにした医療安全対策、うつ病患者をテーマにしたロールプレイにおける指導医の評価、その他)が与えられ、各セクションで予め、司会者、PC入力等の書記、全体討論での発表者の役割が与えられた上、毎回、ファシリテーターが置かれ、グループ全体の参加態度がチェックされ、全体発表・討論の場でフィードバックされます。最後にその学習内容をワードやエクセル等にてその都度、修正入力し、最終的にグループとして提出することが義務づけられます。これが期間中に提出できませんと指導医の修了証書は頂けないのです。

完全な積極的参加型の講習会であり、独特の緊迫した雰囲気の中、よくある講習会の様にふと眠気に襲われ、気を抜く暇もなく、あっという間に2日間が過ぎました。こうしたワークショップ形式の学習に慣れるに従い、私の属するグループ6名の医師達(というより同志という言葉が相応しいでしょうか?)は次第に連帯感・一体感が生まれ、いつの間にか?全員が進んで建設的な意見を述べる雰囲気になってきたことは今後の人生においても素晴らしい経験をさせて頂けたのではないでしょうか。また、日精協会員病院をはじめ、大学医学部附属病院や国公立病院、診療所など様々なバックグランドを持つ全国の医師達と交流を持てたことも大変、刺激になり有意義な講習会であったと考えます。

 一方で、連休に疲れを癒す暇もなく、私は非常に危機感を抱いております。様々な講習会・研修会などに参加して、いつも思うことは、「時代に要請される精神科医療の条件が予想以上のスピードで刻々と変化してきている」ことです!激動の時代に入ったことだけは確かであり、これらの要件に合致した精神科病院しか診療報酬上評価されなくなるのは明白で、今後の人材確保についても同じことがいえます。我々は「井の中の蛙」であってはなりませんし、常に積極的な学習姿勢で臨み、自己研鑽し、各自が創意工夫し、建設的な意見を述べ合い、より良い精神科医療機関にしていかなければ時代に取り残されてしまうことを考えて頂きたいと思います。大変、厳しい時代ではありますが、それらの施策・改革が我が城東やすらぎグループで可能であると考え、今後の皆様の奮闘に期待します。



Jクリニック
http://www.jotoyasuragi.jp/clinic/index.html
院長 岡 敬
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by jotoyasuragi | 2008-02-22 13:56 | 研修会報告

金沢市にある医療・福祉施設です。


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